HISTORY
1997年5月に長崎市籠町にてCore(s)hairの前身である化粧品販売店CACトータルスキンケアショップCoreをオープンするも、マイナーな化粧品だったこともあり商品は全く売れず生活のために美容室として再出発。
それでもお客さんの数は伸びず、あらゆる広告を試みるも全て不発。借りたお金も3年で底をつき自転車操業に突入。
2002年の春、私たち夫婦に第一子誕生。この子を育てていくために赤字つづきの店を閉店することを決める。
お世話になった近所の方に閉店の挨拶に行くと、当店がある土地が、長崎市が進める道路拡張の計画にかかる事を知る。
ダメ元で市と交渉した結果、移転する程度の立ち退き料を確保。
丸山公園に近い船大工町のビル3階に店を移転し、店名をCore(s)hairに変更するが、ビルの3階という目立ちにくい立地であることが災いし移転前以上に来店客が減る。
己の経営能力のなさにやはり店を閉めようかと真剣に考えていたとき、ホットペッパーの営業さんが訪問。最後の勝負をかけて高い掲載料を捻出し、ホットペッパーに掲載。驚くほどのお客さんが来店してくれるようになりギリギリ生活できる程度にはなった。
しかしある日、ひょんなことからコアズヘアの転機が訪れる。
店が暇な時間に気分転換に外を散歩してみる。男性客の目線でどんな美容室に行きたいかを物色する。
散々歩きまわったが入ってみたい美容室はいくつもあるが、実際入れそうな美容室がひとつもない。
どの美容室もあまりにもおしゃれで気後れしたのだ。
「もしかすると、世の中の男性は美容室に行きたくても行けないんじゃないか」
「男性専門の美容室を作る必要があるんじゃないか」
そう考えたが、当時の当店の女性客と男性客の売り上げはほぼ同じ。男性専門店にするにはリスクは相当に高かった。
そのことでずっと思い悩んでいる私を妻が後押ししてくれた。
「あなたは自分が信じた道じゃないと頑張れない人なんだから男性専門美容室やろうよ」
妻の言葉に勇気をもらった私は、当時来店してくれていた女性客の皆様に申し訳なさを感じながらもコアズヘアを男性専門美容室にすることを決めた。
その結果、男性が大勢来店してくれた。男性はカットのお客様が多いので、売り上げはそう簡単には上がって行かなかったが、長崎の男性の力になれているんだと言う充実感は大きかった。
じわじわと来店客数を伸ばしていったコアズヘアだったがここに来てまた転機が訪れる。
当時の営業時間は夜の7時まで。
ある日のこと、いつも夕方6時に予約を入れるお客さんと話をしたとき、世のサラリーマンは私が思っているよりもずっと遅くまで働いていることを知る。
この方も仕事を抜け出しての来店だった。
「そんなに遅くまで働いてたら髪を切りたくても・・・」
コアズヘアがとるべき道はただ一つ。しかしまた家族を犠牲にしてしまうかもしれない。
まだ子供が小さかったため寂しい思いをさてしまう。
妻の負担も大きくなる。それでも妻は私の背中を押してくれた。
かくしてコアズヘアは、営業時間夜9時までの男性専門美容室という現在の姿になった。
その時々の時代に合わせて可能な限りお客様に寄り添い恐れず変化し続ける。
それが長崎を支える「働く男達」のためになると信じて。